【嘘日記】人生百年時代

昨日おじいちゃんが78歳の誕生日を迎え、皆でお祝いをした。

豪華なイチゴのホールケーキがテーブルに置かれ、皆でハッピーバースデーを歌った。

ご機嫌になったおじいちゃんは、

「みんなありがとう。わしはもう78だが、まだまだ長生きするよ。人生百年時代って言うしな。」

と言った。私やお母さんやお兄ちゃんは「そうだね」などと言ってにこにこしていた。

その時、1番下の妹のふみちゃん(7歳)がぼそっと呟いた。

「人生百年時代って言うのは今生まれた子供の平均余命が百年っていう意味であって別におじいちゃんが百歳まで生きられるということを保証する言葉では無いんだよ」、と。

その瞬間、家の中が微妙な空気になり、ケーキも、飾り付けも、何もかもが虚しく感じられ、パーティーは終了したのであった。